【十五話】スイスドロー補足: タイブレーカー
2012年2月18日 東方でMTG コメント (2)
以前から、MTGを知らない人にMTGのルールを
解説する動画を作ろうと思ってました。
しかし、動画1〜2本でMTGのルールを
1から説明したところで、
普段の「東方でMTG」をお楽しみ頂けるレベルに達するのは
非常に難しいということがだんだん分かって来ました。
(初心者の方が「東方でMTG」を見て
「MTGってこんなゲームなんだ。」
と思われるのも危険な香りがしますし。)
という訳で、そのような入門編は
巷の『灰色熊』や『ショック』にお任せして、
「MTGを知ってるけどトーナメントはよく分からない。」
という方を対象とした解説動画を作ることにしました。
それが、第十四話後半の衣玖さんの説明になります。
第十四話では説明しなかった
「正確な順位の決め方」
についてここで補足説明したいと思います。
ここでは大雑把な説明に止めます。
(細かい説明をいきなりすると、多分読む気がなくなるので。)
正確な計算方法はMTGwikiやニコニコ大百科をご覧下さい。
順位の決める際には以下の4つの数値を参照します。
①勝ち点
②オポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージ (通称: オポ)
③ゲーム・ウィン・パーセンテージ
④オポネント・ゲーム・ウィン・パーセンテージ
①が一番優先順位が高く、④が一番優先順位が低いです。
これらについて順に説明します。
①勝ち点
要は
「6勝0敗 は 5勝1分 より偉く、
5勝1分 は 5勝1敗 より偉い」
という理論です。
言ってしまえば当たり前のことです。
一応もう少し説明します。
トーナメントでは通常2本先取で試合を行います。
この2本先取の勝負全体を「マッチ」と呼びます。
また、マッチのうちの1本の勝負のみを差して「ゲーム」と呼びます。
「ゲーム」を2本とったほうが「マッチ」を取る。(=2本先取)
ということです。
「勝ち点」とは、この「マッチ」の勝ち負けで
与えられるポイントのことです。
ここでは「ゲーム」の勝ち負け数は関係ありません。
2勝1敗でも、2勝0敗でも、1勝1分けでも同じ扱いになります。
「マッチ」から見れば、勝ちは勝ちなので。
「マッチ」の成績により以下のように得点が与えられます。
勝ち: 3点
負け: 0点
引き分け: 1点
勝ち負けがつけば相手との取得点数の合計は3点ですが、
引き分けの場合は相手との合計が2点のみで、
お互いにやや損した感じがするのが特徴です。
この「勝ち点」が多いプレイヤー、すなわち勝ち数が多いプレイヤー
が高順位に位置づけられます。
しかしスイスドローでは「勝ち点」が同じプレイヤーが
大量に発生します。
そこで②、③、④の基準を持って細かい順位を決定していきます。
これら3つを合わせてタイブレーカー と呼びます。
②オポ (オポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージ)
オポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージ、通称オポとは、
「勝ち点が同じなら、強い相手と戦って来た方が偉い。」
という理論です。
直訳すると、「対戦相手のマッチ勝率」です。
つまり、
・マッチ成績が5勝1敗や4勝2敗の猛者たちばかりを相手にした場合
・マッチ成績が2勝4敗や1勝5敗のプレイヤーばかりを相手にした場合
勝ち点が同じなら、前者の場合の方が強者に見える。ということです。
詳しい計算方法は省略します。
「補正などの必要があり非常に煩雑」ということだけ知っておいて下さい。
③ゲーム・アドバンテージ
「同じマッチ成績ならゲーム成績が優れているほうが偉い」
という理論です。
全敗のプレイヤーを比べる際、
・ゲームも全敗した「真の全敗」
・マッチ内容はすべて1勝2敗だった「最も惜しい全敗」
なら後者のほうが優れているだろう。ということです。
ポイントなのは、このゲーム・アドバンテージは
②の「オポ」よりも優先順位が低いということです。
「本来、2本先取制にするのは実力を決める精度を上げるためで、
ゲーム1本1本の成績はなるべく問われるべきでない。」
と思って頂けると納得できると思います。
計算方法は省略します。オポよりは簡単な計算です。
④オポネント・ゲーム・ウィン・パーセンテージ
基本的には②のオポと同じで、
「強い相手と戦って来た方が偉い。」
という理論です。
ただし、対戦相手のマッチの成績ではなく、
対戦相手のゲームの成績を参照します。
正直かなり苦し紛れの基準です。
スイスドローでは、
以上の①から④を順に参照して順位を決定します。
スイスドローの大会を運営する時は
こうした手作業に熟練した方にご指導いただくか、
DCIレポーターを使いましょう。
後者が断然お勧めです。
正直、計算量が多すぎて手計算ではやってられません。
プレイヤーとして大会に参加する時は、
基本的に②のオポまでを気にしましょう。
例えば、
・最初に負けて残りを全勝する場合
・全勝し続けて最後に1敗する場合
では後者のほうが②のオポの観点で圧倒的に有利です。
後者は常に「その時点での全勝者」と当たるため、
オポが高くなりやすいのです。
他にも
「自分は全勝なのに、人数の都合で1敗のプレイヤーと試合になった。
こりゃあ勝ってもオポで不利だよな。」
「2敗スタートだったけど、過去の対戦相手たちの成績が妙にいいぞ。
こりゃ意外といい順位になるかも知れない。」
なんて思えれば充分だと思います。
解説する動画を作ろうと思ってました。
しかし、動画1〜2本でMTGのルールを
1から説明したところで、
普段の「東方でMTG」をお楽しみ頂けるレベルに達するのは
非常に難しいということがだんだん分かって来ました。
(初心者の方が「東方でMTG」を見て
「MTGってこんなゲームなんだ。」
と思われるのも危険な香りがしますし。)
という訳で、そのような入門編は
巷の『灰色熊』や『ショック』にお任せして、
「MTGを知ってるけどトーナメントはよく分からない。」
という方を対象とした解説動画を作ることにしました。
それが、第十四話後半の衣玖さんの説明になります。
第十四話では説明しなかった
「正確な順位の決め方」
についてここで補足説明したいと思います。
ここでは大雑把な説明に止めます。
(細かい説明をいきなりすると、多分読む気がなくなるので。)
正確な計算方法はMTGwikiやニコニコ大百科をご覧下さい。
順位の決める際には以下の4つの数値を参照します。
①勝ち点
②オポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージ (通称: オポ)
③ゲーム・ウィン・パーセンテージ
④オポネント・ゲーム・ウィン・パーセンテージ
①が一番優先順位が高く、④が一番優先順位が低いです。
これらについて順に説明します。
①勝ち点
要は
「6勝0敗 は 5勝1分 より偉く、
5勝1分 は 5勝1敗 より偉い」
という理論です。
言ってしまえば当たり前のことです。
一応もう少し説明します。
トーナメントでは通常2本先取で試合を行います。
この2本先取の勝負全体を「マッチ」と呼びます。
また、マッチのうちの1本の勝負のみを差して「ゲーム」と呼びます。
「ゲーム」を2本とったほうが「マッチ」を取る。(=2本先取)
ということです。
「勝ち点」とは、この「マッチ」の勝ち負けで
与えられるポイントのことです。
ここでは「ゲーム」の勝ち負け数は関係ありません。
2勝1敗でも、2勝0敗でも、1勝1分けでも同じ扱いになります。
「マッチ」から見れば、勝ちは勝ちなので。
「マッチ」の成績により以下のように得点が与えられます。
勝ち: 3点
負け: 0点
引き分け: 1点
勝ち負けがつけば相手との取得点数の合計は3点ですが、
引き分けの場合は相手との合計が2点のみで、
お互いにやや損した感じがするのが特徴です。
この「勝ち点」が多いプレイヤー、すなわち勝ち数が多いプレイヤー
が高順位に位置づけられます。
しかしスイスドローでは「勝ち点」が同じプレイヤーが
大量に発生します。
そこで②、③、④の基準を持って細かい順位を決定していきます。
これら3つを合わせてタイブレーカー と呼びます。
②オポ (オポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージ)
オポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージ、通称オポとは、
「勝ち点が同じなら、強い相手と戦って来た方が偉い。」
という理論です。
直訳すると、「対戦相手のマッチ勝率」です。
つまり、
・マッチ成績が5勝1敗や4勝2敗の猛者たちばかりを相手にした場合
・マッチ成績が2勝4敗や1勝5敗のプレイヤーばかりを相手にした場合
勝ち点が同じなら、前者の場合の方が強者に見える。ということです。
詳しい計算方法は省略します。
「補正などの必要があり非常に煩雑」ということだけ知っておいて下さい。
③ゲーム・アドバンテージ
「同じマッチ成績ならゲーム成績が優れているほうが偉い」
という理論です。
全敗のプレイヤーを比べる際、
・ゲームも全敗した「真の全敗」
・マッチ内容はすべて1勝2敗だった「最も惜しい全敗」
なら後者のほうが優れているだろう。ということです。
ポイントなのは、このゲーム・アドバンテージは
②の「オポ」よりも優先順位が低いということです。
「本来、2本先取制にするのは実力を決める精度を上げるためで、
ゲーム1本1本の成績はなるべく問われるべきでない。」
と思って頂けると納得できると思います。
計算方法は省略します。オポよりは簡単な計算です。
④オポネント・ゲーム・ウィン・パーセンテージ
基本的には②のオポと同じで、
「強い相手と戦って来た方が偉い。」
という理論です。
ただし、対戦相手のマッチの成績ではなく、
対戦相手のゲームの成績を参照します。
正直かなり苦し紛れの基準です。
スイスドローでは、
以上の①から④を順に参照して順位を決定します。
スイスドローの大会を運営する時は
こうした手作業に熟練した方にご指導いただくか、
DCIレポーターを使いましょう。
後者が断然お勧めです。
正直、計算量が多すぎて手計算ではやってられません。
プレイヤーとして大会に参加する時は、
基本的に②のオポまでを気にしましょう。
例えば、
・最初に負けて残りを全勝する場合
・全勝し続けて最後に1敗する場合
では後者のほうが②のオポの観点で圧倒的に有利です。
後者は常に「その時点での全勝者」と当たるため、
オポが高くなりやすいのです。
他にも
「自分は全勝なのに、人数の都合で1敗のプレイヤーと試合になった。
こりゃあ勝ってもオポで不利だよな。」
「2敗スタートだったけど、過去の対戦相手たちの成績が妙にいいぞ。
こりゃ意外といい順位になるかも知れない。」
なんて思えれば充分だと思います。
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